資格はあくまで肩書にすぎない!「経験」を生かして起業する行政書士

士業

行政書士山地正朗事務所
山地正朗

業務内容

行政書士事務所としての形態をとっていますが、行政書士としての業務は宅建業免許申請の代行くらいで、あとはもっぱら宅建業者を相手に物件調査の代行や重要事項説明書等契約関連書類の作成を支援する仕事、つまり行政書士の職域外の仕事を行っています。

今の業態に至ったきっかけを教えてください

学卒後、司法書士の資格取得を目指して司法書士事務所で補助者をしていましたが、人脈や見識を広げるために組織も経験しようと28歳のとき、国家公務員試験を受け国土交通省に入りました。そこでは、司法書士事務所勤務時代に培った登記経験を生かし、公共用地の買収などを行なっていました。しかし、遅れて公務員になったことによる不遇が改善する兆しもないことから、35歳でまた民間に戻ることになりました。民間では不動産鑑定業や銀行での担保評価などの不動産関連スキルの習得にこだわり、一貫して「不動産」に関わる業務に携わっており、ノウハウが蓄積されたことを実感しましたので、8年前、不動産法務専門の行政書士、という形で独立しました。

最初からうまくいきましたか?

初めの半年間は売り上げ0でしたね。

そこからどのように改善しましたか?

これではまずいと思い、自身のホームページにコラムをひたすら書き、検索でヒットする言葉を増やすなど、試行錯誤を繰り返した結果、徐々にPV数が上がり、電話やメールが来るようになりました。最近では、安定した収入も得られるようになり、心にもゆとりができました。

今までの経験のなかで失敗したなと思うことはありましたか?

ありません。不遇な時期が誰より圧倒的に長く、給料の低さを嘆いたりしたこともありましたが、今となってはその時間が無駄・失敗だったとは思いません。いつか起業することを目標にしていましたので、職を転々としていた時も、今いる職場を終の棲家にしないという意識で「不動産に特化したスキル」を得ることを目的に関連性のある業種・職種を選んで働いていました。
なので、転職を考えている方は、過去の経験から大きく外れない職種や業種を目指すべきだと思います。ある分野にある程度特化したキャリア形成にこだわらないと、その道のプロになることはできず、最終的に成功することは難しくなるでしょう。
目先の生活や楽をしたい、という気持ちで仕事選びをしてこなかったことが、少なくとも自分に限っては今のところこれで良かったのかも、と思っています。

これからどのように動いていきたいですか

2018年3月に不動産鑑定会社時代の元同僚と物件調査の代行及び重要事項説明書等契約関連書類の作成を支援に特化した「一般社団法人不動産調査研究会」を立ち上げました。
そして一期目にして年間200件の受注に成功しました。
これからは、受注体制を強化すべく、まずは有能な調査員の開拓を進めます。そしてその体制が整ってきたら、一気に宅建業者を中心に営業をかけていき、組織を大きくしていきたいと思います。
ただ、どんな業界にも言えることだと思いますが、今携わっているビジネスがこの先数十年も同じように続くだろう、という認識はとても危険な気がします。よって、私はその次のプランも考えています。しかし、これはヒミツです(笑)。

若手士業にアドバイスをお願いします!

他の士業界にも言える話なのですが、少なくとも行政書士は行政書士法で定められた業務(例えば許認可申請の代行など)のみを業とすることだけを考えていては、将来AIに取って代わられるかもしれませんし、そもそも同業者が多すぎるため、安定した仕事を取り続けるのは至難の業です。
資格はあくまで「肩書」にしかすぎず、信用を得るためのツールと捉え、勤め人時代に経験したスキルなども駆使して、唯一無二のコンサルティングができるようになりましょう。まずは、士業者にも「商売っ気」が必要だと思います。

本日はありがとうございました!

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