「営業しない」営業法で仕事を取る! ~司法書士の仲間作りで仕事を増やす方法~

インタビュー

こんにちは。本日は、ノア法務司法書士事務所代表遠藤太郎先生にお越しいただきました。遠藤先生は開業されて6年目の先生で、相続をメインとされています。また、司法書士業務にかかわらず、地域活動やイベント、交流会なども積極的に主催されています。

職歴なしで独立!司法書士開業当初は自転車操業

ー 実際に独立された時、どのような準備をされたのでしょうか。
最初は司法書士経験もなく、働いた経験もありませんでしたので、事務所に勤めるしかないと思いました。何個か面接を受け、又同期の情報を聞くと、やはり1年目はきついということがわかりました、雑用ばかりや、やりたいことができないようでした。

私はアルバイト時代がきつかったのと、そのような事務所の話を聞いて、もう独立してしまおうと思いました。自分の幸せは、お金ではなく、自由な感じなのだと思っておりました。そこでせっかく受かったので、貧乏でもいいから貯金が尽きるまで1年くらいは独立してやってみようと思いました。

ー その中で具体的に準備された事はなんですか。

自宅開業だったので、パソコンとプリンターとキャビネットを買ったくらいでほとんど設備投資はしていません。その時は自転車操業で、報酬が来たらそのお金を何かに使うというかたちでした。

ー 最初のお客さんの獲得はどうされていましたか。

最初は、親の知り合いの近所の社長さんが会社を設立するということでその依頼がきました。もう一件はその社長さんの知り合いの知り合いでした。とりあえずその2件をこなし、報酬で文房具を買ったり名刺を作ったり、ホームページを1ヶ月から半年くらいの間に徐々に自作していきました。

ー ホームページも勉強して自作で。今はそこからお問い合わせが来たりするのですか。

来ます。

ー すごいですね。今後はそういうコンテンツも売っていけますね。

最近あまり更新していないのと、広告・SEOに費用をかけていないので、依頼は前より多くは有りません。結局士業のホームページからの依頼は、あまり受託率が高くない印象なので、そんなにネット集客は期待していません。HPは名刺がわり的なものとして見ています。今後どうしようかとは考えますが、今のところはそんなところです。

交流会では営業をしてはいけない

ー 遠藤先生とおつきあいさせていただいていて、イベントは交流会をたくさん主催されていて、たくさんのつながりを持っていらっしゃると感じます。飲みニケーションでお客さんを獲得されていると思うのですが、初対面で人に気に入られるために意識していることはありますか?

まずは営業をしないことかと思います。僕自身も交流会に出たりする中で、保険の人とかにいきなり営業されるのは嫌ですね。営業目的で近づいていることは結構わかるので、それが出るのが嫌です。だから自分もそれはしないようにしています。登記やっていますとか、司法書士やっていますとかは基本言わないようにしています。司法書士ということさえ言わないこともあります。まずは飲んだり、趣味のフットサルチームに来てもらって仲良くなって、徐々にというのが一番良いのかなと思っています。

ー 実際に、お仕事のうち何割くらいが飲みニケーションから来たお仕事ですか?

意外に低くて、直接だと2割くらいだと思います。あとの8割はそこからの経由で紹介を受けたものです。友達になると仕事は頼みづらいんですかね。それか実は信用されてないか(笑)
知人の士業の税理士の方とは一緒にプールに行くほど仲良くしていますが、司法書士の仕事があってもうちには回さない(笑)。しかし私その税理士とはそういう仕事上の関係ではないと思っているので、仕事を回していただかなくてもいいし、10年20年後来るかもしれない。回していただかなくてもいいと思っていると、そういう雰囲気がその税理士の知り合いの税理士さんとかに伝わって、その方達から依頼が来るんです。

ー それってある種紹介ですよね。

直接お仕事をいただける数は2割くらいですが、飲みニケーションで間接的に8割いただいているので、間接を得るために直接の飲みニケーションが大事だということだと思います。

ー 確かに、仲良くなりすぎるとなかなか仕事の話はしづらいですよね。

仲のいい先生方からは全然お仕事が来ていません(笑)。

ー でもその周りの方々からお仕事が来るんですよね。これって不思議です。最初コミュニティに入るときは、お客さんになってくれたらいいなという、半ば下心を持っています。しかし実際にコミュニケーションを取っていくと、仕事を頼みづらくなってきます。ご本人でなくその人を介してお仕事につながることが多いので、不思議ですね。最初はお金もないですし、つい営業をかけたくなりますが、その気持ちはどう抑えていましたか?

最初は抑えられていませんでした。営業もしたことがなかったので、交流会に出たら名刺を渡して、とにかく登記ありましたらお願いしますと言うくらいでした。今の私がその時の私を見たら、これでは絶対うまくいかないとわかりますが、そのときはなにもわかりませんでした。相手も嫌だったと思います。

ー 確かに嫌ですよね。くれくれ君に仕事を頼もうとは思いませんね。その人の人となりがわかった方が安心感もありますし、数字としての実績がついていればより信頼できます。実際に今はうまくいっているという感覚はありますか?

他の司法書士と比べればわかりませんが、私の中では想像以上にうまくいっていると感じております。

仕事は忙しそうだが余裕のある人のところへ来る

ー さすがです。開業されて6年、なにが一番うまくいっていますか?

業務的には相続業務です。相続業務は、6年もやってますと、不謹慎ですが再度ご依頼を頂く事もあります。お父様が亡くなった後の相続、そしてその後お母様が亡くなった時の相続です。おじさん、おばさんなど近くの親類の相続も頼まれることがあります。仕事の開拓という話では、最初くれくれ君でしたが、今は安定していて、土日を潰さないと終わらない業務量になっています。知人の士業が言っていましたが、仕事は忙しそうにしている人に来るんですよね。忙しそうだけど充実して余裕がありそうな人に来るので、余裕が新たな循環を生むのだと思います。

ー 忙しい人に頼みたくなりますね。すぐやってくれそうだし、業務量、経験にも安心感を持てます。逆に、うまくいかなかったことは何かありますか?

最初の頃なにもわからずいろんな交流会やボランティアに行ったことです。変な投資グループの集会にも行ったし(笑)、飛び込み営業もしました。

ー 銀行にも飛び込み営業をされたそうですね。

銀行にも不動産にも行きましたが、結局いきなり来たやつに仕事なんて回しませんよね。名刺とチラシを持って飛び込み営業しましたが、何回心をへし折られたか…。そんなに心強くないので、ノルマを作って回りましたが三件目くらいで心が折れてノルマをやらなかったり、ということもありました。

ー 地方銀行にも行って、十何個も口座開設されたとか。
地域の銀行、信金全ての口座を持っています。通帳やカードがたくさんありすぎてどこにいくらいれたかわからなくなります(笑)

必要なコミュニティで人間関係を作る

ー なるほど。それも営業の一環としてやっていたけれど、うまくいかなかったと。では、もう一度今までの経験や知識があるまま開業当初に戻るとしたら、どのような準備や取り組みをしますか?

遠藤氏)
今でも考えているのは、職歴も司法書士経験もなくいきなり独立したので、他の事務所を見て見たいということです。1週間くらい事務所を閉じて、他の司法書士事務所に修行しに行きたいですね。ある程度は友達に聞いてわかりますが、細かいところをどうしているのか、補助者との意思疎通、連絡事項、書類の管理などどのようにしているのか気になります。他人の仕事を見てみたいです。

ー いきなり独立するのではなく、まずどこかに就職するということですね。

1ヶ月でも1週間でもいいので、ちょっと見てみるだけで全然違うと思います。

ー 事務所からしたら、就職したのに1週間でやめられたらたまったものではありませんけどね(笑)。また、それをした上でどんなことをしますか?

結局は今やっていることと同じになると思います。失敗は結局無意味な飛び込み営業や的を得ない交流会やボランティアで、成功したのは趣味で繋がる交流会や士業交流会です。ですので、最初からそこをやります。

ー 結局辿り着いたのは遊びや趣味に合うコミュニティを作って行ったらうまくいくということですよね。

なんでもかんでも交流会に行っても結局名刺だけ増えます。自分の趣味や続きそうなことを見つけたら、そのコミュニティに入る。士業はなんでもあると思います。囲碁も野球もフットサルもテニスも。そういったところに入るのが一番人間関係を作れると思います。

うまくいくギブアンドテイクとは

ー 仕事はギブアンドテイクという面もあると思います。開業当初持っているものが少ない中で、遠藤先生はなにをギブしていきましたか?

仕事はギブできないので、趣味でつながった信頼度の高いコミュニティで、人を紹介していました。今も結局人脈仲介業のようなこともやっていますね。

ー 人脈仲介業者ですか。

色々相談されます。就職相談とか、悩みを相談してくれる方もいますが、○○紹介してとか、うまくマッチングしてギブすると仕事につながりやすいかと思います。
例えば開業したてで人脈のない税理士さんが私に他士業の紹介を頼んで来る、それに合う人を紹介します、そうすると税理士業務をうちに頼んで頂ける、ということになりやすいかと思います。
 
ー 聞くところによると仕事や人脈以外のギブもされているということですが、例えばどんなものでしょうか。

婚活ペア探しかな(笑)

ー 男性・女性を探している方とマッチングさせてあげるのですね。遠藤先生はお仕事以外にボランティアもされているというお話ですが、具体的にはどんなボランティアをされていますか?

友人が多くて失敗している士業はいない!

ー 共通の友人や話題があった方が親近感が湧きやすいですよね。盛り上がりますし、仕事につながる可能性もあります。僕も意識している部分はあります。遠藤先生の今後の目標をお教えください。

せっかく12年勉強して士業になりましたし、一応順調に行っているので、今後も楽しく遊びながら仕事をしていきたいです。プライベートを充実させつつ、仕事も頑張ります。

ー 最後にこの記事をご覧になっている方の学びや成長につながる一言をお願いします。

一言で言うと、「友人が多くて失敗している士業はいない!」と言う事かなと思います。
私は社会人経験が無く、営業のやり方はわかりませんでしたが、皆さんと同じように学生時代を通じて、友人・仲間を作るやり方は分っていたと思います。積極的に友人・仲間ができれば仕事も来ると思ってます。

ー 友達やつながりを大切にする人でうまく行っていない人はなかなかいません。誰かしらが手を差し伸べてくれますよね。ありがとうございます。

職歴も司法書士経験もない私が、開業して6年で補助者を一人雇えましたので、こういうやり方もあるということを参考にしていただけたらいいです。

ー 本日はノア法務司法書士事務所代表遠藤太郎先生にお越しいただきました。ありがとうございました。

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