【第5回】(後編)地方都市圏で、士業事務所をゼロから始め、組織として運営する6つの方法『スパイラル回避』

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スパイラルを回避するただ一つの方法

この「5人中4人はハマるスパイラル」を回避する方法は、ただ一つだと考えます。 第2回目で書かせてもらいました、「職人」「親方」「社長」「事業家」のどの形を自分自身、望むのか、深く考えること。
つまり、「案件が少ないうちに、自分がどこへ向かうのか、深く、深く考えること」。   第2回で掲載した表を、再掲しますね。

種類

特徴

所長先生の役割

1.職人 (個人事業) 所長先生お一人で実務を行う形態。配偶者や家族がサポートにつく場合もある。 業界の中で「あの分野ならあの人」と認識されれば、高単価案件となり、強い。 実務
2.親方 (個人事業) 所長先生とパートタイマー1~2名の事務所。所長先生が多くの実務とマネジメントを行う。所長先生がすべての権限を持つ。 実務・マネジメント
3.社長 (個人事業) 所長先生と正社員、そしてパートタイマー2名程度の事務所。所長先生の権限のいくつかを正社員に移譲し、マネジメントも一部正社員が担う。 従業員に対して事務所の方向性を示す必要性が生じてくる。また、毎月まとまった人件費が必要なため、事務所の方向性を定める作業や資金調達も含めた「経営」業務が発生してくる。 実務・マネジメント・経営
4.事業家 (士業法人) 所長先生と正社員2名~+パートタイマー4名~という事務所。組織的な動きが始まるのが特徴。 事務所の風土、方向性が決まり、理念等に基いて正社員がプレイングマネージャーとして、所長先生がやっていた社内のマネジメントの多くを担うようになる。 実務のほとんどを正社員・パートタイマーが担うので、所長先生の実務関与の割合は限りなく下がってゆく。 (マネジメント)・経営

成功の確率を上げるためには、一番上の「職人」か一番下の「事業家」、どちらかだと思いますが、そのどちらを選ぶのか、深く、深く考えること。
これはできるだけ早いほうが良いと思います。
“じわじわと案件が入ってきて溜まってゆく状態”になってからでは、深掘りして考える暇(いとま)がないからです。

あなたが「職人」を目指すならば、どんどん断るべきです。 断ることで生じるデメリットは、将来はメリットに变化(へんげ)します。 その案件が、将来あなたの専門特化する分野であろうとなかろうと、断る行為そのものが近い将来、ブランディングにつながります。
ブランディングはあなたを更に職人にし、周りの人もあなたを職人として見るようになります。

「ちょっとあの先生に聞いてみようか。」から、「ぜひあの先生にお願いしたい。どうしたらあの先生に受けてもらえるかな」となります。   あなたが「事業家」を目指すならば、問い合わせが少ない状態であっても、少しでも予想ができる段階で採用活動を開始するべきです。
事業は投資があってリターンがあります。雇用もまた同じ。案件が少ない状態でも、まず採用活動を始めるべきです。

採用して教育して、数ヶ月~数年後、やっと戦力になります。 つまり、“じわじわと案件が入ってきて溜まってゆく状態”になる「前」に投資活動としての雇用を開始するということです。 戦力となる頃に案件が入ってきますから、案件遂行に支障が出ません。
代表者自身が案件遂行のために疲弊することもありません。
そして何よりも、案件遂行の途中でも、「種を蒔くこと」「次の一手を打つこと」が可能な体制となります。 あれこれとやっていくうちに、組織を考え、作り上げてゆくことができます。 また士業に最も欠けている要素である「マネジメント」を培うチャンスにもなります。

組織にはマネジメントが絶対不可欠です。   そもそも論ではありますが、“じわじわと案件が入ってきて溜まってゆく状態”を想定するためには、他地域の集客の成功事例に則って、それを着実に実施し、その成功事例での“結果”を自身に当てはめた数値とする必要があるかと思います。
とても難しい作業になります。

わたしが知っている事例では、事業家を目指しているケースで、案件が月平均30万円程度の時に、日本政策金融公庫に300万円の融資を申し込み、正社員を採用したものがあります。 この事例は、事業家への最短ルートといえるでしょう。
支払う給与で、通帳の残高が減ってゆく“恐怖に打ち勝つ精神力”が必要かもしれませんね。
通帳の残高が減ってゆくのは、とてもつらいことです。 ましてや、事業家を目指すならば経費も多いわけですので、その冷や汗感(?)は半端じゃないと思います。   スパイラルを回避するただ一つの方法。   それは、「案件が少ないうちに、自分がどこへ向かうのか、深く、深く考えること」です。   集客に困らない人のうち5人中1人だけが、これを知っていることになります。 以上、長文でしたが、お読み下さって深謝申し上げます。 あなたの参考になりましたら幸いです。

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